ビッグバンドに参加する機会がありました。
練習を始めてみると、予想以上に苦戦…。次回はもっとスムーズに取り組めるよう、ピアノの練習ポイントをまとめてみました。
普段はコンボジャズを中心に演奏しているので、ビッグバンドの経験はなし。
「ホーンセクションがメインだし、ピアノの役割はそこまで大きくないのでは?」と軽く考えていました。
ところが、音源を確認すると、突然ピアノだけになる場面や、不規則な小節数、複雑なアレンジが次々に…。
コンボとは違い、譜面をしっかり追わなければならず、ヒーヒー言いながら練習することになりました。
そんな初挑戦の経験をもとに、ビッグバンドのピアニストとしての練習法やポイントをまとめています。
目次
1. 全体像を把握する
- 各曲の全体的な構成やセクション(イントロ、テーマ、ソロ、エンディングなど)を確認する。リピート記号にはマーカーで印をつけておく。
- どの部分でピアノが積極的に伴奏を担うかを把握する。音源を通して聴き、ピアノの存在感が強い部分をメモしておく。
- ピアノの位置付けを確認する。ビッグバンドでは、ピアノは他の楽器と対話しながら和声やリズムの土台を支えるため、ホーンセクションの動きやリズムセクションとの関わりを理解する。
2. ピアノの必須パートを特定する
- ピアノが「必ず」弾くべき箇所を特定する。例えば、イントロ、ブレイク、ソロの裏でのコンピングなど。
- 休む箇所も意識する。ビッグバンドでは、ピアノがすべての小節で弾く必要はないため、余白を作り出すことが重要になる。
3. コード進行やリズムを把握する
- ビッグバンドの譜面は、コードの記載がなく音符しか書かれていない場合がある。コードを追記することで、コード進行を把握できるため、曲を覚えやすくなる
- リズムパターンが指定されている場合は、そのリズム感を身に着ける。シンプルなボイシングでも、リズムに乗せることでビッグバンド全体のサウンドに貢献できる。
4. 他の楽器との連携を意識する
- リズムセクション(ドラム、ベース)との絡み方を確認し、どのようにピアノがサポートすべきかを考えます。
- コンピングのタイミングや、ドラムのシンコペーションに合わせたアプローチなど、全体のバンドサウンドを支える練習を行う。
5. ソロ裏のコンピングを確認する
- 他の楽器のソロの裏でコンピングをする箇所も注意深く練習する。ソロをサポートするために、和声の選び方やダイナミクスの調整を意識しましょう。
- テンションコードやテンションノートを使ったり、ソロに応じてコードのボイシングを変えるなど、柔軟に対応できるよう準備する。
6. 譜面にメモを書く
- 「練習したことは本番で忘れる」という前提で、注意事項はすべて譜面に書き込む。
- ピアノの譜面にはホーンセクションのメロディラインは書いておらず、省略されてる場合が多い。ピアノソロの前など、把握しておく必要があれば書き込む。
- 必要に応じて譜面に自分なりのメモ(「ここでコンピング」「ブレイクに注意」など)を書き込んでおくと、リハーサルや本番で安心して対応できる。