【ジャズピアノ練習】インターバルの理解はジャズ演奏家の重要スキル

かっこいいアドリブがしたい。
でも思い通りにメロディやハーモニーをつくれない…

その悩みは、インターバルを勉強すると解決するかもしれません。

本記事は、世界的名著であるMark Levine(マークレヴィン)著『The Jazz Theory』を参考にしています。

目次

優れたアドリブはインターバルの理解から始まる

楽器でアドリブするためには、頭の中で聴こえているものを楽器で鳴らす練習が必要です。

ざっくり言うと、この音を同時に鳴らせばこんな雰囲気になるな、とかこの音をこんな順番で鳴らせばこんなフレーズになるな、という感覚を身につけること。

その上で、特にジャズミュージシャンにとっての重要スキルがインターバルの理解

インターバルの感覚が育ってないうちは「何を弾いたらどんなサウンドになるか」が想像できないので、なんとなく雰囲気でアドリブしてしまいがち。その結果、理想とかけ離れた音を連発してしまうことも。

これは地味に初心者のアドリブ挫折ポイントだと思っていて、狙った音を鳴らせないっていうのは結構ストレスなんです。

一生懸命コードトーンを追いかけたりスケールを弾いてみても、なんか違う…と軽い不満が蓄積される。こんなん無理!と投げ出したくなる。

これってほとんどのジャズ初心者が通る道なんです。ただ、最初は辛い時もあるかもしれませんが、頑張ってインターバルの感覚を身につけるとストレスが減って楽しさが倍増します。

そこまで辿り着くのが、アドリブ習得の一つの山場と思います。

いやいやインターバルの練習なんかしたことないけど?という玄人のあなたは、もしかすると耳コピや他の練習を通じて自然とインターバルの感覚を手に入れたのかもしれません。

インターバルって何?

インターバルの定義は、2つの音の間の距離。いわゆる「音程」です。

ただし、音程という言葉にはイントネーション(相対的な音の高さ)やピッチ(絶対的な音の高さ)のような意味も包含されていますが、ジャズの世界でインターバルと言えば、「2つの音の間の距離」という意味で用いられることが多いです。

次の表はインターバルの一覧。ピアノ鍵盤の間隔数だけインターバルの種類があります。最も短いインターバルの半音(短2度)から、オクターブ(完全8度)までをC(ド)を起点として表示しています。

とりあえず、へぇーと思うぐらいでいいです。

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数字の前に書いている長・短・完全・増・減はややこしい話なのでここでは説明を割愛します。解説サイトはたくさんあるので、興味あれば調べてみてください。

インターバルを理解するメリットは?

簡単に言うと、その後のスキルアップが格段に速くなります。

例えば

  • 移調ができる
  • コード進行が深く理解できる
  • アドリブのアイディアを発想する
  • 曲の情感を生み出す仕組みが理解できる

といったスキル。狙った音を演奏できるようになってくると、精神的にも楽しくなってきます。

じゃあどうやってインターバルを練習するのか?というと、インターバルはメロディとハーモニーの構成材料になっているので、実際の曲からインターバルの雰囲気を聴きとっていく方法が有効です。

例えば『The Jazz Theory』では、各インターバルを用いた曲をリストアップしてくれています。こんな観点でスタンダード曲を聴くこともあまりないんじゃないでしょうか。

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Mark Levine『The Jazz Theory』インターバル一覧表より

他には、自分自身でインターバルを楽器で鳴らしてみたり、好みのフレーズからインターバルの仕組みを読み取っていく方法などがあります。

一朝一夕で身につく感覚ではありませんので、体育会系的になりますが繰り返し聴いて弾いて身体に馴染ましていくしかないでしょう。

ちなみに『The Jazz Theory』ではこんな感じで、インターバルの練習について言及しています。正直ストイックすぎてちょっと引くんですが(日本語訳のせい?)、それだけ重要性が高いポイントなんだと思います。

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Mark Levine『The Jazz Theory』インターバルの転回より

もっと詳しく知りたい方はこちら

この記事で紹介したインターバルとトライアドについては、Mark Levine(マークレヴィン)著『The Jazz Theory』で詳しく解説されています。

マーク・レヴィンの書籍の有用さは世界的に支持されていて、手元に置いておけば役立つ場面が多いので、見たことないよって人はこの機会にチェックしてみてください。

記事を分けました。続きはインターバルが生み出す情感の話です。

よかったら続けてご覧ください。

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