ジャズピアノを始めたのは大学から。音楽大学ではなく、普通の4年制大学(商学部)です。
そもそも、私はジャズを始める前までは音楽に全く興味がありませんでした。家族の影響でジャズを始める人もいると思いますが、私の家族は誰も楽器を弾かないし、家で音楽が流れることも皆無。
小学生の頃にクラシックピアノを習っていましたが、自分の意思で始めたわけではありません。全く楽しさを感じることなく、バイエルを少し弾いたところで挫折。今でもクラシックピアノは弾けないです。
その頃は「男がピアノを習うなんて恥ずかしい」という思いもあり、すっぱり辞めました。当時は周りの価値観に影響を受けていたこともあると思いますが、小学生の自分にはそれが当然だと思えていました。
クラシックピアノを辞めた後は、音楽の接点といえば流行りのJ-popをなんとなく聴くくらいです。
中学〜高校は剣道部でした。試合と遠征が多い部活で、竹刀を振り回す毎日。ピアノとは無縁の生活を送ります。
一応、高校にはスポーツ推薦で進学したので、それなりに部活には打ち込んでいたつもりです。ただ正直、学生時代を剣道だけで過ごすのはシンドイなあと思ってました。
大学進学を機に、心機一転して新しいことに挑戦してみたいという気持ちが湧き、思い切って剣道を辞めることにしました。
とはいえ、特にやりたいことがあるわけでもなく…
大学に進学したばかりの4月、キャンパスは新入生歓迎イベント(新歓)で賑わっていたので、面白そうな団体がないか、ぶらぶら歩きながら探しました。
そんな時、ふと目についたジャズ研究会の新歓ライブ。ピアノ、ウッドベース、ドラムのトリオが演奏していました。当時はウッドベースと呼ぶことさえ知りませんでしたが。
(ジャズ? よくわからんけど、良い雰囲気やな)と漠然とした感想を抱きつつ、自然とその場に足を止めていました。何がどう良いのかは分からなかったけれど、どこか惹かれたんです。
帰宅後、どうにもジャズ研究会の演奏が頭から離れず、気づけばYouTubeで「ジャズピアノ」と検索していました。
ちょっとだけ聴くつもりが、いつの間にか止まらなくなり、深夜までジャズ動画を物色し続け…その中でも特に圧倒されたのがオスカー・ピーターソンのライブ動画。
これ↓
鍵盤を縦横無尽に、リズミカルに駆け巡る演奏は圧巻で、こんなカッコ良い音楽があるのか…!という衝撃は今でも忘れられません。
小学生の頃に少しピアノを習っていたこともあり、「もう一度ピアノを再開するのもありかも?」と思い始めました。
これがジャズピアノを始めるきっかけです。その勢いのまま、すぐにジャズ研究会に入会し、並行してジャズピアノ教室も探し始めました。
とはいえ、その時はジャズの曲はもちろん、演奏のルールやコードの知識もゼロ。(長続きするだろうか?)という不安を抱きつつ、ここからジャズに没頭する日々が始まります。