ビバップスタイルの第一人者、バド・パウエル(Bud Powell )の奏法に由来するシンプルなボイシングです。
少ない音数で比較的簡単に演奏でき、ソロピアノや初見の曲を弾く時にも適しています。汎用性と実用性のあるボイシングです。
この記事では、バド・パウエル・ボイシングを使ったⅡm7-Ⅴ7-ⅠΔケーデンス(12キー)のPDFも無料でダウンロードできるので、ぜひ参考にしてみてください。
バド・パウエル・ボイシングの概要
バド・パウエル・ボイシングは、ルートとガイド・トーン(3rdもしくは7th)の2音で構成されたシンプルなボイシングです。
バド・パウエル・ボイシングの特徴
- バド・パウエル(Bud Powell)の演奏スタイルが由来
- レフトハンド・ボイシングの一種
- ルートとガイド・トーン(3rdと7th)で構成
- ベースがいる場合は低音域の濁りに注意
- シンプルなので比較的簡単に演奏できる
- ソロピアノや初見の曲を弾く時にも適している
積み方の違いで2つのポジションがある
Ⅱm7-Ⅴ7-ⅠΔケーデンス(Key C)の例はこちら。積み方の違いで2つのポジションがあります。
バド・パウエルはルートをオクターブ下にした10度のポジションも弾いていますが、手の大きさで届かない方も多いと思うので、ここでは割愛します。
Bud Powellの演奏を聴いてみる
Bud Powellのピアノソロで、このボイシングが頻繁に使われています。コンピングのリズムも非常に参考になります。
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参考書籍
『ジャズ・ピアニストのためのコード・ヴォイシング・ワークブック』
ボイシングを習得するために様々な本やサイトを試しましたが、基本的な内容であれば、個人的にはこの本が最もわかりやすかったです。
ちなみに、この本ではボイシングを「すべてのキーで弾きましょう」と所々で書いてますが、C Keyの譜例しか載っていないです。手間を省きたい場合は、この記事で提供しているPDFが参考になるかもしれません。もちろん自力で移調するのもありです。
『最新版 ザ・ジャズ・ピアノ・ブック』
マーク・レヴィンの名著です。Chapter17の「ストライド・ピアノとBud Powellヴォイシング」に解説があります。こちらの記事でも取り上げました。