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All the Things You Areはこんな曲
- 1939年のミュージカル「五月にしては暖かい(Very Warm for May)」の楽曲
- エラ・フィッツジェラルド、サラ・ヴォーンなど著名なボーカリストらが取り上げているが、圧倒的にインストバージョンが多い
- 全音符とコードトーンで構成される進行が即興の土台としてジャズミュージシャンを惹きつけ、定番のジャズスタンダードとして定着
〈オール・ザ・シングス・ユー・アー〉は並外れた耐久性と適応能力で、ジャズ界を去来するブームやスタイルの流行り廃りを生き抜いてみせた。1940年代にはビッグバンドのレパートリーとして重宝され、その後台頭してきたビバッパーたちにも初期の頃から演奏された。
テッド・ジョイア『ジャズ・スタンダード―聴いて弾いて愉しむ252曲』
おすすめテイク【ピアニスト編】
Keith Jarrett / Standards, Vol. 1
Keith Jarrett (p)
Gary Peacock (b)
Jack DeJohnette (ds)
1983年
ピアノ・トリオの最高峰とも呼び声高いキース・ジャレットのトリオ。1983年に記録された名盤から。キースはAll the Things You Areをよく演奏していて、1996年東京ライブのテイクもオススメ
Brad Mehldau / The Art of the Trio, Vol. 4: Back at the Vanguard
Brad Mehldau (p)
1999年
テンポの速い4/7拍子で演奏。これを皮切りに、若い世代のミュージシャンでは変わった拍子で演奏するのが流行ったらしい。
【動画】Shai Maestro / Live at Festival Au Gre du Jazz
おすすめテイク【ピアニスト以外編】
Charlie Parker / Jazz at Massey Hall
Charlie Parker (as)
Dizzy Gillespie (tp)
Bud Powell (p)
Charles Mingus (b)
Max Roach (ds)
1953年
後に定番となったイントロから始まる。パーカーは鋭いフレージングで、ガレスピーは高音を多用しながら、ゆったりしたテンポの中で音を敷き詰めていく。
Pat Metheny / Question and Answer
Pat Metheny (gt)
Dave Holland (b)
Roy Haynes (ds)
1990年
かなりアップテンポでパット・メセニーのドライブ感あふれるソロを堪能できる。重厚なベースとあおり立てるドラムの熱量も高い。

