キメのあるスタンダード曲に対応できるか

ジャズセッションの話
ある程度セッション経験ある人向けです

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コード譜があれば何でも弾けるという万能感

ジャズピアノの成長過程で「コードがあれば何でも弾ける」という万能感にたどり着くことがあります。経験者の方はこの感覚を持ったことがあるかもしれません。コード譜があれば伴奏もアドリブもそれっぽくできる、という手ごたえ。

万能感がどこから生まれるかというと、一気に演奏可能な曲が増えるからだと思います。知らない曲でも、コードを見ればそれっぽくセッションできるようになるという、ある種の余裕みたいなもの。

このレベルになれば本格的にジャズが楽しくなってきます。「iReal見ますね~」とメロディの載ってないコード譜を開け、それを見ながらセッションする光景はよくあります。

これはジャズの成長過程の落とし穴?とも思っていて、ジャズの演奏様式上、なんとなく弾けるだけで音楽が成立してしまう(成立してないと否定できない)んです。

つまり、コード譜を見れば何となく演奏(伴奏)できてしまう状態は、そこに満足して成長を止めるきっかけにもなり得ます。

と言いつつも、正直アマチュアならそれで充分と思いますし、どこに楽しさを見出すかは人それぞれです。なんやかんや、楽しくできるに越したことはないです。

ただ、ジャズは演奏中の刹那にアレンジ・作曲していく作業や、メンバー間の掛け合いも醍醐味。そのスキルを追求せずに放棄してしまうのは勿体ないなと思う次第です。

コード譜だけではキメがある曲に対応できない

また、コードを何となく弾けるだけではキメのある曲に対応できません。

キメというのはその曲であらかじめ決められているリズムの変化やメロディなど
ジャズ・スタンダードの多くにキメがあります。

例えば、次の3つ

  • イントロ(前奏)
  • インタールード(間奏)
  • エンディング

曲を挙げると、
 Take The A Trainのイントロ
 A Night In Tunisiaのインタールード
 All The Things You areのイントロ&エンディング
など。それぞれお決まりのイントロ、インタールード、エンディングが有名です。

お決まり通りにやる必要はないんですが、共通言語として知っておくと有利です。

他にもキメがある曲は多く、セッションでお馴染み『JAZZ STANDARD BIBLE』(通称:黒本)にも多く掲載されています。

ご参考に、黒本1からキメがある曲を一部抜粋します。

少しレベルが高いセッションであれば、この辺は選曲される可能性があります。チャレンジしたい方は譜面や音源に触れておきましょう。

All The Things You Are
Airegin
A Night in Tunisia
Black Nile
Bolivia
Cantaloupe Island
Cherokee
Confirmation
Daahoud
Dear Old Stockholm
If I Were A Bell
In Your Own Sweet Way
I Mean You
Maiden Voyage
Moanin’
Moment’s Notice
Nica’s Dream
Recorda-Me
Round Midnight
Satin Doll
Scrapple From The Apple
Seven Steps To Heaven
Spain
Strollin’
Take The “A” Train
Tell Me A Bedtime Story
Del Sasser

セッションでよくやる曲リスト以外の曲を知る

ネット上にはジャズセッションでよくやる曲リストの類がたくさんアップされており、それらをカバーすればどこのセッションに行っても楽しめると思います。

ただ、それらの曲リストは枯葉とか酒バラとか、キメのない曲がほとんど。セッション好きの中には、そういった頻出曲以外のニッチな曲にチャレンジしたい人も多く潜在しているので、そういった人たちには物足りないでしょう。前述の、キメがある曲等です。

でもそういう曲って、セッションでできるチャンスが少ないんですよね。なぜなら選曲される頻度が極端に少ないのと、選曲されたとしてもメンバー全員がキメや構成を知ってないと演奏できないから。不特定多数が集まるセッションだと参加者のレベル感も様々ですし、ここは致し方ないです。

例えば「Daahoudお願いします」と言われてすぐできるでしょうか。「Seven Steps To Heaven」と言われてピアノのリフを入れられるでしょうか。いずれも黒本1に載ってる曲です。全く曲を知らなければ合わせられないと思いますし、多くのセッションじゃ対応できる人は少ない気がします。

無理して演奏したところで99%グダグダになります。もし知らない曲なら「知らないです」と宣言して辞退するのもアリです。持ち帰って調べてみましょう。

この持ち帰って調べる作業は結構重要だと思っていて、あまりセッションで選曲されない曲を、選曲された時に対応できるようになれば自信につながりますしレパートリーとしても身に付きます。そういうのを繰り返していけば自ずと周りよりもレベルアップできるんじゃないでしょうか。

もちろん皆そうすべきだという話ではないので、個人個人が音楽を楽しめるスタンスを見つける方がよっぽど大事だと思います。


最後に、DaahoudとSeven Steps To Heavenの音源はこちら。
メロディもコード進行も難しいですが、バシッときまるとカッコ良いです。

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