ジャズ名曲「Softly As in a Morning Sunrise」の名演紹介

Softly As in a Morning Sunriseはこんな曲

• 邦題「朝日のようにさわやかに」
• 1928年ミュージカル『ニュー・ムーン』の楽曲。複数の映画にも使用された
• 「朝日のようにそっと恋の兆しは現れ、夕日のように物語は終わる」という失恋を悔やむメッセージがある
• マイナーの美しい旋律。MJQ（モダン・ジャズ・カルテット）の代表的レパートリー
• MJQをはじめソニー・ロリンズ、ソニー・クラークなど多くのアーティストと様々な解釈やアプローチで演奏されている

聴いておきたいテイク／ピアニスト編

Sonny Clark Trio／Sonny Clark

ソニー・クラークのピアノはマイナーが似合う。朝日のように「さわやか」…ではないかも。でもそんなことは気にならないぐらい、リズムの渋さが魅力。

Kelly Blue／Wynton Kelly

ころころ転がるフレーズが明るくスイングするウィントン・ケリー。前述のソニー・クラークのテイクとテンポは似てますが、印象が大分違うと思います。

Beyond Standard／Hiromi’s Sonic Bloom

爽やかでも暗くもない、新感覚のSoftly。もはや上原ひろみ氏のオリジナル。前の2つとは全く違います。時代が変わるとジャズも変わる。

聴いておきたいテイク／ピアニスト以外編

A Night at the Village Vanguard／Sonny Rollins

テーマから既にアドリブが始まってるような、本当に歌っているようなSoftly。現場の雰囲気も感じられるテイク。

The Complete 1961 Village Vanguard Recordings／John Coltrane

しばらくマッコイのピアノトリオが続き、おもむろにコルトレーンがソプラノサックスで登場。聴くだけで汗だくの姿が想像できる。ロリンズの演奏との対比をすると面白い。

Concorde／The Modern Jazz Quartet

MJQのチームプレイが感じられる演奏。ジョン・ルイスとミルト・ジャクソンが、それぞれ個性的なソロを取りつつも、曲想の統一感がキープされている印象がある。

On a Different Level／Nick Brignola

個人的に好みのテイク。ニック・ブリニョーラのバリトンサックスが響き渡る。テーマの最後8小節のコードチェンジがカッコ良い。