ジャズピアノの上達方法は、練習、練習、そして練習

ジャズピアノが上手くなりたい。

でも、何をどのように練習すればよいのか?

世界的に支持されている理論書の一つ、Mark Levine著『The Jazz Piano Book』にその方向性が示されています。

この記事では、要点をピックアップしました。ジャズピアノ挑戦中の方はもちろん、ピアノ以外の楽器の方もご参考にして頂けるかと思います。

目次

ジャズピアノの上達方法は練習、練習、そして練習

体系的に理論が整理されている書籍なのですが、その中に「練習、練習、そして練習」というなんとも筋肉質なタイトルの章があります。

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ストイックな雰囲気でたじろいでしまうんですが、重要なポイントが書かれています。

具体的な方法論というより、コンセプトの話。個人的に重要だと思う点をピックアップしました。

曲に合わせて練習を組み立てる

ジャズは即興の要素が強い音楽であり、演奏するためには膨大な量の準備が必要です。たとえ何回も演奏したAutumn Leavesであろうが、一瞬の判断で音楽を創造することが要求されます。

そのために何をどのように練習すればよいか?ここがわかってないと、毎日練習しても上達につながりません。

機械的にスケールを上昇下降する等、実際の演奏の中で弾くことと関係のないエクササイズは音楽的なものにならないし、何よりつまらなくて長続きしません。

なので、スタンダードジャズのレパートリーに合わせて練習を組み立てることが大事です。以下、その点を踏まえた練習方法の提案です。

すべてを12Keyで練習する

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面倒くさいですがこればっかりは重要です。すべてを12Keyで練習すること。すべてというのは、メロディ、ボイシング、フレーズなどを含めたすべて。

複数のKeyで弾くと自分の弱点が浮かび上がって何を練習すべきかも見えてきます。手持ちのフレーズが12keyでパッと弾けると即興力がぐんと上がります。難しいKeyの演奏能力が向上して、移調も上達します。

ただ、12key練習ができるに越したことはないですが、時間的制約で難しい場合もあると思います。その場合は、オリジナルKeyとは別の2、3種類のKeyで弾くこと。そして、それをセッションやライブで実践しましょう。

曲の前後関係を踏まえて練習する

非常に効率的な練習方法の1つは、曲のコンテクスト(前後関係を踏まえて)で行うこと。例えば、3音ボイシングトライトーン・サブスティテューション等、複数のサウンドのパターンを実際の曲で練習します。

『The Jazz Piano Book』ではStar Eyesの最初の5小節を用いていくつか演奏パターンを例示しています。一部、引用します。

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3音ボイシングを使用
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トライトーン・サブスティテューション
(代理コード)を使用
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追加音を加えた3音ボイシングを使用

どんな曲でも、複数の演奏パターンを必要に応じていつでも引き出せる状態にしておくと、実践でかならず役立ちます。

生のライブならではの情報を得る

可能であれば、生のジャズ・ライブをたくさん聴きましょう。演奏中の感情、熱気を実際に見て聴いて感じ取ると、音源だけでは得られない良い影響をもらえます。

特に、ライブを聴くときはピアニストだけでなくミュージシャン同士のやり取りにも着目します。演奏中はどのようにコミュニケーションしてるか?アイコンタクト?ボディランゲージ?などの所作に目を向けると、耳だけでは得られない情報がたくさん学べます。

好みのミュージシャンが見つかったら、せめて一度でもレッスンをお願いしてもよいかもしれません。それが自分の演奏を大きく変えるきっかけになる場合もあります。

トランスクライブで全てを学ぶ

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いわゆる耳コピ。最も支持されてる定番の練習方法です。やはり模倣は学習の基礎。

地元のジャズピアノ教室や書籍からも何かしらを学ぶことはできますが、音源には学ぶべきことが全て含まれています。

トランスクライブする時は、音楽と直接的に関わることになります。音源を注意深く聴くことで、イントロ、メロディ、ベースライン、ドラムヒットなど、これらをすべて一度に手に入れられます。

トランスクライブには3つの方法があります。

トランスクライブの方法は3つ
  1. ソロを書き出す
    地道な作業で手間がかかりますが、後から何回も繰り返し練習したり、時間が空いても思い出せるやり方です。
  2. ソロを書き出さずに、レコーディングに合わせて演奏して覚える
    音楽と密着して関わり合う方法。現実的には「①ソロを書き出す」もやりつつ、レコーディングに合わせて練習する形が多いです。
  3. トランスクライブされた楽譜を買う
    複雑なサウンドやフレージングを調べるという点で、役に立ちます。ただ、トランスクライブで最も重要な「自分で聴いて発見する」という部分が省かれてしまうのが難点。

自分自身の批評家になる

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教えてくれる人からの批評やアドバイスは、話半分で受け入れましょう。学習の初期は、どうしても先生の言う通りに従うしかありませんが、先生が絶対正しいとは限りません。

Chick Corea やJohn Coltraneも、ジャズ批評家の賛否にさらされていたようです。最終的には自分の批評を自分で行い、自分で能力を引き上げるのが大事です。

そのために、自分の演奏を録音して自分で批判的に聴くことが大事です。録音を聴くのは苦痛と思いますが、自分を是正させるのは自分しかいません。

まとめ:大事な練習はこちら

以上、ジャズピアノの練習について『ザ・ジャズ・ピアノ・ブック』から一部抜粋・要約しながら書いてきました。

まとめ
  • 曲に合わせて練習を組み立てる
  • すべてを12Keyで練習する
  • 曲の前後関係を踏まえて練習する
  • 生のライブならではの情報を得る
  • トランスクライブで全てを学ぶ
  • 自分自身の批評家になる

さらに深く知りたい方は本書をぜひチェックしてみてください。

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