2019年12月に上原ひろみさんのソロピアノライブを観に行きました。
言わずと知れた超絶技巧。連打のモチーフが姿を変えながら発展していく様子は圧巻で、リアルに開いた口がふさがらない状態。一転、スローテンポな曲では素朴な雰囲気を醸し出して、曲ごとに色彩感が際立っていました。
当然のことながら素晴らしいパフォーマンス。スタンディングオベーションです。自分もジャズピアノを嗜む身として、もっと演奏面での感想を上手くアウトプットしたいのですが…
具体的に何が良かった・すごかったのか表現できない。これは語彙力の問題ではなく、いや語彙力の問題かもしれませんが、目撃した演奏が自分の知識と技量の範疇を超えすぎて、もはや何をやっているのか理解できず、表現できないんです。
ふと「この感覚、身に覚えがある」と思ったら…
大学でジャズを聴きはじめたばかりの頃、YouTubeでオスカーピーターソンの演奏を観たときの感覚。
その時はジャズの曲もルールも全く知らなかったけど、鍵盤の上を縦横無尽に走るオスピーの凄みに妙に惹かれ、その演奏の秘密が知りたくジャズピアノにハマりました。
その後は「なんだかよくわからんが、妙に惹かれる」というミュージシャンを見つけては、コピーを繰り返し。
「ジャズの上達のためにはコピーが大事」とよく耳にしますが、全くもってその通りだと思います。理論も何もわからない中でも、自分が惹かれた演奏をとにかくコピーを続けていると、その人の独自の技法や何らかの一貫性に突然気づき、いろんな疑問が解けていき、新たな発見とともに自分の上達につながることがあります。
「なんだかよくわからんが、妙に惹かれる」という感情は、上達のきっかけを掴むポイントかもしれません。よくわからんが惹かれるミュージシャンはたくさんいるので、その分、自分の伸びしろがあると捉えてみます。
ちなみに冒頭の上原ひろみさんのライブは、ソロピアノアルバム『Spectrum』の内容で構成されたセットリストでした。アルバムはライブ後に即買い。個人的なお気に入りはビートルズのカバー「Black Bird」、スイング感溢れる「Yellow Wurlitzer Blues」、超絶技巧の「MR.C.C.」。
超オススメ!
もしかすると、このアルバムは「色聴」が影響してるかも?
関連記事を書きましたので、ぜひご覧ください。